2019.09.27ブログ
西洋の書道❝カリグラフィー❞の世界を見てみる☆

青霄書法会の武部です~☆
11回目の配信は、
筆記具のお話の際に、
ヨーロッパでの
インキをつけて書く文化の
お話をしたので…
今回は、西洋の書道、
❝カリグラフィー❞の
お話をしたいと思います~♪
~~目次~~
[1]カリグラフィーの文化
[2]カリグラフィーの書体と歴史
[3]カリグラフィーへの第一歩
[4]まとめ
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[1]カリグラフィーの文化
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カリグラフィーの語源は、
◇CALLI・・・美しい
◇GRAPHEIN・・・書くこと
の「美しく書く」を意味するギリシア語。
Wikipediaの記載によると…
羊皮紙が高価だったため、
文を残すのに、
◇多くの文字を詰め込みつつ、
◇より美しい表現ができる
ように、発明されたのが、
カリグラフィーだったとか…
日本の歴史でも、紙は高級品で、
始めは写経にしか使われず…
平安時代の和歌などに
使われ始めたのも、貴族中心。
庶民に普及するのは、なんと江戸時代!
いや~。つながってますね~
紙の無駄使い、見直さなくちゃ~焦
カリグラフィーといえば、
メッセージカードに書かれているような、
アルファベットのイメージがありますが…
中東でもカリグラフィーが発達し、
イスラム圏ではコーランや
アラビア語を用いたアラビア書道が!!
イランでは、ペルシア語を用いた、
ペルシア書道が盛んなんだとか☆
他にも、インドでも
カリグラフィーが発達したり…

『文字を美しく書く』文化って、
世界共通なんですね。興味深い…
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[2]カリグラフィーの書体と歴史
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今回は、❝西洋の書道❞を
取り上げさせていただくので、
お話をヨーロッパに戻しましょう♪
『書道』のお話をする上で、
欠かせないのが書体のお話。
ヨーロッパではどのように
字体が変化していったのでしょうか?
~・~・~・~・~・~
<ローマンキャピタル>
紀元前1世紀頃から使われており、
記念碑や墓石に刻まれていたのが
発見されているみたいです~
これが現在でも代表的な書体だそう☆
~・~・~・~・~・~
<アンシャル体>
キリスト教が
ローマで公認されたのが313年。
キリスト教の布教の際、
写本に使われたのがこの書体。
いやー、
これも面白いなぁと思ったのは、
日本でも『書く』ことが
注視されたのって、
【写経】なんですよね!
教えを伝える、そのために書き残す…
深いですね~。
~・~・~・~・~・~
<カロリンジャン>
8世紀の終わり頃、
ほぼヨーロッパ全土を統一していた、
カール大帝がラテン語の教育を
充実させるために、読み書きしやすい
書体を考案したんだとか。
アルファベットの小文字の原型だそう!
~・~・~・~・~・~
<ゴシック体>
聞きなれた名前が出てきたー!
と思ったのは私だけでしょうか?笑
12~15世紀のヨーロッパでは、
大学の創設や写本以外の本が増え、
紙も高価だった為、
スペースを節約する書体が必要に。
~・~・~・~・~・~
<イタリック体>
14世紀頃、ルネッサンスにより
古典書体を使うようになり、
その古典書体に傾斜をつけたのが、
イタリック体。
フォーマルなものから
草書のようなものまで、
バリエーション豊かで、
現在もとっても人気な書体♪
~・~・~・~・~・~
<カッパープレート体>
17世紀のイギリスで、
速く美しく書ける書体が発達。
ビジネス面で使われていたので、
実用的な書体とも言えそうです!
~・~・~・~・~・~
その後、産業革命を経て、
タイプライターの普及もあり、
『写本』自体が衰退…
世の中は活字だらけに。
19世紀後半まで、カリグラフィーは
忘れられていましたが、
ウィリアム・モリスさんが、
文字もっかい見直そうよ!って
運動を起こして、
20世紀初めに、
エドワード・ジョンストンさんが、
カリグラフィーを復活させました!
書体も作り出したり…弟子も増えて…
現在のカリグラフィーに至ります。
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[3]カリグラフィーへの第一歩
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ではでは~
『カリグラフィーって…どんな感じ?』
と思われる方もいると思うので…
☆道具
カリグラフィー専用のペンが!
さらに、書きたい書体によって、
使い分けるんだとか!
ペン先にインクをつけるのですが、
日本の書道の墨も
世界的に人気なんだとか!
万年筆やマーカータイプなど、
ペン自体の形態も様々だそう♪
☆書き方のコツ
✔ 文字の形に合わせてグループ分けして練習!
✔ スペーシングが大事!文字に均等な間を入れよう!
✔ 文字の角度・大きさ・上下に伸ばす線の長さを統一!

調べているうちに、
なんだか日本の書道みたいだなーと。
◇イメージした通りに書く為に、
それにあった筆や墨を選ぶ。
◇トメ・ハライの基礎の筆使いが
できる漢字を練習のために書く
◇全体のバランスを考えて書くetc.
『書道』の
❝文字を美しく書く❞
ための手法も、
世界共通で通ずるものが
あるような気がしますね~
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[4]まとめ
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書体のお話がザーッと
長めだったのですが…
ここまで読んで
いただけていたら嬉しいです~
『書道』って、
書く文字、言語が違えど、
❝字という対象を美しく書く❞
という志は世界共通…
『字を書くこと』が
人類の根幹の部分に
なっているんですかね…
そんな、『字を書く』深さに
触れたい方は、是非、青霄書法会へ~♪
<青霄書法会 教室案内サイト>
http://www.sei-sho.jp/