2019.11.15ブログ
表札の歴史を覗き見☆名字の定着と現在の表札に至るまで…♪

青霄書法会の武部です~☆
25回目の配信は…
ここ数回、書道揮毫にまつわる
お話を続けていますので~
今回もまだまだ続きますーーー!!
この回では、『表札』について、
お話をサラーっと♪
~~目次~~
[1]日本ならではの「表札」文化
[2]名字と表札
[3]現在の表札に至るまで
[4]まとめ
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[1]日本ならではの「表札」文化
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『すごい立派なおうちだなー』
門のところには、木製の渋い表札。
名字が書道の筆文字で彫ってあり、
文字は黒塗りの貫禄がある雰囲気。
『なんだか、由緒正しき方が
住んでそうだな…ふぉふ』
このごろは表札の種類も
とーっても多くなって、
ガラスに印字されてる
スタイリッシュなものから…
勇者バリに剣に名字が書いてあって、
その剣が、軒先に斜めに刺さっている、
みたいなユニークなものまで笑
表札=お家の顔
でもあるので、
一軒家を新築される方の中には、
「表札にこだわった!」という
人もいらっしゃるのでは
ないでしょうか?
表札の文字については、
近年POPなものが
多くなってきましたが、
書道文字の表札もまだまだ多く…♪
海外では、氏名が
重要な個人情報だと考えられ、
公開することを良しとしないため、
表札はなく、番地が
明記されているのが通常。
それがゆえに、
名前が間違ってても、
郵便物が届いちゃうんだとか!
名字を軒先に掲げる、
その文化は日本特有のもので、
だからこそ書道文字が
好まれたりするのかな~とか♪
今回はその「表札」について
触れていきたいと思いますー☆
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[2]名字と表札
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表札の歴史は、意外と浅い。
昔からありそうなのに、
なぜそんなに浅いのか。
私も調べて、「そうか!」と
なったんですが…
私たちの名前は、
「姓」「名」が組み合わさった
ものを使用していますが…
名字って、かつては
お偉いさん方しか
名乗れなかったんですよね!
農民でも私的に利用は
していたみたいですが…
庶民が公に氏名を
名乗れるようになったのは、
明治時代の「平民苗字許可令」で、
『みんな、苗字使っていいよ~』
っていうお達しがあってから。
急に使っていいよって言われた
庶民は、戸惑いも多く、
かつての習慣から、
名字を名乗る人は少なく…
その後、「郵便制度」が制定され、
配達時に住所と名前が一致した、
個人宛に郵便物が配達されるように。

後に「平民苗字必称義務令」が出て、
『みんな苗字を名乗りなさい!』
ってなってから、やっと名字が定着。
日清・日露戦争の際、
「皇軍として出兵してます」
と分かるように、その旨と氏名を
軒先に掲げる家が多くなり、
それに倣って表札が増えた、
ということもあったそうですが…
表札が一般化するのは
まだ先のお話。
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[3]現在の表札に至るまで
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では、表札が一般化したのは?
悲しいことではありますが、
1923年の「関東大震災」
がきっかけだそう。
震災後に住居を移動したり、
家の建て直しがはじまり、
「ここに住み始めたよ」と
分かるようにするために、
表札がつけられるように。

当時は木製で名字だけの
表札が多かったそうですが、
周りに同じ名字の家が多くなると、
名前を記載する家が増え…
家を建てるのに表札に
お金がかけられるようになると、
陶器の表札がでてきたり…☆
日本式のおうちだけでなく、
海外式のおうちが増え、
表札もどんどんバラエティ豊かに♪
そうして現在の表札に至るわけです☆
ちなみに…
「軒先に札を掲げる」こと自体は、
『商売するなら看板出しなよ』
って、833年の「令義解」で
義務付けられたことが
発端らしいですよ~♪
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[4]まとめ
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表札のお話、
いかがでしたでしょうか~?
日本で当たり前の習慣が、
実は近年になってから始まり、
少しずつ形を変えて、
現存している…
いやー、素敵ですね~☆
書道に興味を持たれた方、
表札の揮毫のご相談は、
是非、青霄書法会へ~♪